7月・鹿島槍ヶ岳の花々

出だしからさっそく花ではないのですが、ショウジョウバカマの実です。

飛ぶのに最高の条件となる時を今か今かと待っていました。

小金鈴花。

花がオミナエシに似ているのでハクサンオミナエシの別名もあります。白山18人衆(ハクサンと付く18種の植物)の一角。

今回初めて知った花。ノギラン(芒蘭)。

はじめ、ネバリノギラン？かと思って触ったら粘らないので焦った。

ランとつくけどユリ科とのこと。

なぜか一か所だけに密集してたモウセンゴケ。花はもう少し先でしょうか？

イワナシの実がたわわに実っていました。

衝羽根草。いまはまだその片鱗しか見えませんが、実になるとちゃんと"衝く羽根"になっていきます。

御前橘。白山18人衆の陰に隠れている隠密。

ピントがギリギリ(アウト)ですが、黒吊花。

ちゃんと吊られていました。

カエデの仲間にしてはわりと目につきやすい麻幹花の花。これはまだ咲きはじめ。

実の感じから"赤桃"が訛ってアカモノになったらしい。そんな訛りかたある？別名はイワハゼ(岩黄櫨)。

これも白山で発見された種ですが、白山18人衆には入れませんでした。でも嵐の名をいただきました。日本の固有種です。

前から撮りたいと思っていた花の撮影に成功。

途中で一回ねじれる花柄。反り返る花被片がタケシマランとの違い。

亜高山の湿った場所にたくさん咲く大葉溝酸漿。

種池山荘の脇にある種池付近で見事に群落していました。

種池山荘周辺と言えばやっぱりチングルマ。まだまだ最盛期は先？

雪解けの早い場所ではすでに果穂になっている個体も。

見事に花弁の"端"が赤く縁"取"られた端取草を発見。

全然レアキャラじゃないけどなんだか好きな花。ミヤマキンポウゲ。

爺ヶ岳の南峰と中峰の鞍部付近にはコマクサが咲いています。

今回のルート上ではここだけかな？

ハイマツも満開。これはメス花。

こちらがオス花。かるく触れるだけで花粉が大量に空中散布されました。

朝日を浴びるウサギギク。

残雪の多い場所では季節感無視のショウジョウバカマ！夏だけどここだけ春ですねー。

雪田系高山植物のボス的存在、信濃金梅。

こちらも当然白山18人衆。

深山金梅と能郷苺。ノウゴウイチゴはシロバナノヘビイチゴと同じオランダイチゴ属です。

高山に来たなーって思わせてくれる岩爪草。別名オオバツメクサ。

少しですがクロユリも咲いていました。

場所場所で花色がけっこう違う深山鍬形。ここでは白に紫でした。

ちゃんと咲いてるものもありましたが、良く撮れたのはこれでした。

山地帯～亜高山帯～高山帯とくまなくカバーし、なおかつこのイワオウギのような風衝礫地系の高山植物もあるので、鹿島槍ヶ岳ではたくさんの植物を見ることができます。

おなじみのイワカガミ。

日本のスミレで最も高所に生える雲間菫。東北地方の高山にしか咲かないタカネスミレの亜種です。

鹿島槍ヶ岳北峰と南峰の間(吊尾根)に行ってみると、また植生が一味違っています。

岩に張り付く岩梅。

今回は見られるかな？とひそかに期待していたシコタンソウ。

まだまだ時期はこれからですが、発見できました。

北峰と南峰の鞍部ではヒメクワガタが見られました。

ラストは北峰の登りの手前でお見事なミヤマシオガマ。

最後まで次から次へと初お目見えが連続する素晴らしい花の山です。