春の尾瀬
5月下旬、春の尾瀬をガイドで訪れました。
一日目
今回は鳩待峠~尾瀬ヶ原~尾瀬沼~大清水という尾瀬の王道ルートを歩きます。
鳩待峠から下り基調の木道を進むと、最初にミズバショウの群落が現れるのはこのテンマ沢。
ちょっと見頃は越していた感じ、コバイケイソウの葉が目立ちましたが…既に咲きそうな花芽も、まだ早くないかな?
このあと山の鼻の研究見本園に立ち寄りましたが、そこではミズバショウのとてつもない群落。
地平が真っ白に染まっていました、が!
写真は撮り忘れ。
尾瀬ヶ原に出て、中田代三叉路(牛首)を越え、尾瀬ヶ原随一の撮影スポット・下ノ大堀。
う~ん。ここもかなり終わってしまっていました、やっぱり積雪が少なかったのでしょうか。
でも青空がのぞいて、気持ちの良い尾瀬ハイク日和です。
下ノ大堀から進む先を見ると、燧ケ岳。
木道の際を彩る緑と白はミズバショウ、点々と見える黄色はリュウキンカです。
この時期の尾瀬ヶ原はこの2つの花が主役。
竜宮を越えて本日のお宿がある見晴へ。
二日目
翌朝。外に出てみると…一面白の世界!
昨晩はとてつもない星空で強めに冷え込んだので、霜が降りていました。もう間もなく6月なのにさすが尾瀬。
足元だけでなく、視界も朝靄で真っ白でした。
リュウキンカもこの通り。
陽があがるとともに靄は晴れていきました。
まだ薄暗い湿原の中に朝日を浴びる見事な至仏山。天気はめちゃくちゃ良さそうです。
この日は早朝出発で三条ノ滝を目指します。
拠水林と朝靄と景鶴山。
靄が日射のラインで消えていくのがはっきりと分かりました。
新緑が眩しい!そしてこの時期は水量が多くて、音も相まって迫力があります。
一面の新緑はブナやダケカンバの落葉広葉樹です。
迫力ある滝を見れました。写真では全く伝わらず。
復路は往復にせず兎田代~段吉新道経由で見晴へ戻ります。
道中ではアズマシャクナゲやムラサキヤシオ、タムシバが見頃でした。
見晴に戻り小屋のみなさんへ挨拶し、大清水に向けて出発です。
気持ちの良いブナの新緑や爽やかな沢を渡りながら進むと、道はだんだんと登りになります。
登りきったところが白砂峠。ここは遅くまで雪が残るので注意が必要です。特に下りは気をつけましょう。
白砂峠を越えると尾瀬沼の北の端・沼尻に到着。ここから尾瀬沼沿いをぐるりと北から南に回り込みます。
写真は浅湖湿原あたりで見たつぼみの多いミネザクラ、尾瀬はこれからが桜のシーズン。
夏はニッコウキスゲの群落が見られる大江湿原。
ここから山小屋やビジターセンターがある尾瀬沼東岸、三平下、三平峠を越え、最後まで暑いぐらいの好天に恵まれ大清水に下山しました。
昨年は他の山域同様に新型コロナウィルスの影響を大きく受けた尾瀬。
今年昨年休業中だった山小屋も再開したところが多く、おかげ様でこうしてまた歩くことができました。
小さな変化はあるにせよやっぱり尾瀬は尾瀬、「変わっていないな」と実感することができ、おこがましい話ですがなんだか一安心。
まだまだコロナの影響は続いていますが、また活気に湧く「本当の尾瀬」が一日でも早く戻ることに期待したいと思います。
今回も無事見ることができた幻の花・トガクシショウマ。
いつまでも変わらずこの自然が残ることを願います。
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